「この自由な世界で」、「NO FUTURE A SEX PISOLS FILM」

水曜
朝、バナナ、ミルクティーライ麦パンかじる。豆乳ラテ@ドトール。外回りした。暑かった。定時退社。渋谷へ向かう。ビールが飲みたくなりベルゴ渋谷店でホワイトビールVEDETTを飲んだ。
http://r.tabelog.com/tokyo/rstdtl/13007044/
その後、東京油組総本店で油そば
http://r.tabelog.com/tokyo/rstdtl/13051249/
その後、VIRONで明朝食べるパン買って、ケン・ローチの「この自由な世界で」@シネ・アミューズ鑑賞。ケン・ローチは大好き。社会的弱者を描き方とか主題の問題提起が素晴らしい。ワクテカしながら向かった。水曜日は映画の日で1,000円。それを皆知っているから満席。立見席とか言われて、立ち見ならいいやと思ったら、キャンプ用の補助椅子でならというので観た。いやーーー素晴らしかった。映画って本当に素晴らしいですねと故人の言葉を再現せずにはいられない。東京のコンビニなんてほとんど外国人労働者つまりは移民の方々で、低賃金の派遣労働問題がグッドウィルで表面化して、勝ち組・負け組からニート下流ワーキングプアと労働と若者の意欲の低下がやっと問題になってきているこの日本で、この映画の背景や汲むところのメッセージは大きく、他人事とは思えない。日本で一番有名な車メーカーの元社長で経団連会長だった人は団塊退職後の労働力の確保を大量の移民で補うって提案をプッシュしていたらしいが、この映画の言うとおり、移民がどんどん入ってくれば、負けた若者は見知らぬ外国人労働者最低賃金を奪い合う形に突き進んでいくんだろう。現状ですら、正社員コストをカットし、フリーター、パート、派遣の労働力に頼っている経済なんだから、行き過ぎたコストカット、ダンピング、搾取の結果、違法外国人労働者の労働力によって経済が下支えされている状態になるかもしれない。移民は低賃金でも頑張る。事実、日本人より低賃金でよく働くかも知れないが、それも一世代のみで子供の世代も頑張るとは誰も保証できない。一気にその労働力が消え去った際、日本は単純労働者不足と熟練労働者の確保ができない状態に陥るだろうが、それも企業や社会が招いたこと、コストカットをし続けた結果である、だから没落したんだよ、と言われて、人々が納得できるだろうか。限られた正社員業務とそれ以外の代替可能なバイト仕事だけという図になり、かつ多国籍間でその仕事を奪い合うのだ。全ては主人公の親父の言葉「自分だけよければ他人は地獄に落ちようが構わないのか?」という一言が現代人に鋭く問いただしている気がしてならない。この親父さんがすげー良い演技するんだ。パンフレット読んだら、役者じゃないらしい。
http://www.kono-jiyu.com/

その後、NO FUTURE@シネセゾン鑑賞。これも良い映画だった。マルコム・マクラーレンが悪く描かれている感じ。代わりにジョン・ライドンがよく描かれている。というかジョン・ライドン素晴らしい。天才。中学生でセックス・ピストルズを聞いた時は本当に衝撃でひたすら聞いていた。シド・ヴィシャスは可愛そうに描かれているが、なんて言っていいか分からない。メンバーのドラッグに対する意見は真摯でそこが面白い。パンクってやっぱまじめなんだな、と。薬やって全てが滅茶苦茶になることを目的としてはいないわけで、NO FUNと言うことなんだな、と。ファンとのコミュニケーションであったり。精神的に非常に骨太な哲学がある。NO FUTUREとか、NO FUNとか、全てをクソと笑い飛ばす勇気がそこにあるというか。ダメこそ良いっていうか。NO FUTURE FOR YOUでありFOR MEであって。教育委員会とかそういうのって日本と似ている気がした。「こんな不快な音楽があるんですよ、どうですか?」と煽るマスコミ、「ポルノを見て良いのは大人だけ」とのたまう市会議員、アンチクライストはこの街には呼ばないと叫ぶ地方の集会とかああ、良い、この殺伐具合が良い。あの音楽番組のやりとりは笑ったなぁ。司会に「なんだ、このエロオヤジ」ってあれだろ、ミュージックステーションでタモさんに暴言吐くノリだろ。タトゥーやクラウザーさんってレベルじゃねーぞ。CLASHのTシャツを買った。
http://www.punkmovie.net/

総じて、イギリスで暮らすって、差別ありーの、階級ありーの、モヒカンで毎日ファックだのシットだのうんこちんちんだの言わないといけないの、大変なんだなと思った。