ウディ・アレン「世界中がアイラブユー」

分かり易いギャグがドリフ風。古典的というか、ベタな笑いがあってそこそこおもろい。でも、衝撃的なおもろさまではいかない。クスって笑う程度。ウディ・アレン独特というべきか、ダメ男の分け分からなさが少女にロマンティックに響く不思議さ。ダメ系男子と不思議系男子のフィールドの近さというか。ダメ男のこだわりや突き抜け方が、誰からも追われない孤高の地平線を駆け抜けているようで、魅力的に見えるのだろうか。柵の中心に向かう羊より柵を越えて崖っぷちの羊とでもいうか。

以下、覚えていることを日記る。

先週の火曜ぐらい
Cold Stone Creamery
営業中、息抜きがてら丸ビル地下へ行くと空いてた。あのチョコ付きのコーンはしつこすぎる気が。「気がしている」、「模様です」、「見込みです」、「思われます」、「認識しております」、It seems that、I think、probably、perhaps、言葉って素敵ね。

先週月〜木
ビール。

先週金
上司と飲み。ビール2杯、日本酒、餃子、レタス炒め、上海焼きそば。出向かぁ。

先週土
銀座、新小岩、四ッ谷、銀座、帰宅。最近近所のスタバでパソコンやってる人を良く見る。今日は特に多かった。デヴェロッパー向けのカンファレンスでもあったんかなー。

最近飲んでるビール/発泡酒レビューでも
JEVER PILSNER:苦みが結構好き。
STELLA ARTOIS:飲み易い。
DUVEL : お腹が痛くなった。何故だろう。
凄味、のどごし<生>:肉の味がした。

何この人間讃歌。観た人をpacifistにさせるというか。観終わって、にんまり微笑むような映画。大人の恋愛物語。曲の挿入の仕方は普通だったけど、曲が目眩がしそうなほど、渋くて良かった。音楽はディック・ハイマン。
最後のダンスはいかにも「手品が好き」というアレンのファンタジー志向をそのまま映像に表現した、と言えるだろう。撮りたかったのはアレだろうなぁ。失恋の曲も良い。なんだろう、ミュージカルが良い。ミュージカルの陽気さが良い。動きだ。特に良いのは。人間臭いというかバカバカしいというか笑わせてやろうっていう意外な動き(且つ、それがくだらないシンプルなものだと素晴らしい)が入っているとミュージカルはおもろい。この映画でのキーワードは、decadeと言えるくらい前の思い出、男女、家族、精神分析といったところだろう。精神分析医の悩み相談って構図は、「私の中のもう一人の私」でも見られた「覗き」のツールで本作もまたそのような設定がある。ウディ・アレンは本当にこの設定が好きだと思った。でも、この真摯な悩み相談ってのは物語を進める上で人間の滑稽さを客観的に提示する良い仕掛けだなぁと思った。多くの人、というか、ほぼ皆が悩みを抱えているわけで、深刻な悩みは自分で解決できないから、精神科に相談するわけで、コントロールできない外部か、自らの無意識に関してであって、それを物語上で謎とかせるというか、一種その悩み相談がサスペンス的に働きテーマの起爆剤となって、その人の最も重要な問題の解決に向かい、結論が物語の終わりで提示されるという流れ。登場人物のその時点での認識(客観的に、それは興味深いものであると良いだろう)を告白させることで、客を巻き込んでいくとも言える。分かり易い。
ともあれ、ウディ・アレンの人間の描き方がすごい。彼は自分が経験したことないようなハードな状況を生きてきたのではないかと思えるくらいシーンと台詞が精妙である。感服するものの多くはリアリティに由来する。例えば、笑いと哀しみの中間点のようなものの突き方が上手い。笑いと哀しみの中間点のようなところを一気に突く描き方をしているから、リアリティがそこにあるのだと一気に物語に取り込まれてしまう。以下、役者。豪華。

Alan Alda アラン・アルダ (Bob)
Woody Allen ウディ・アレン (Joe)
Drew Barrymore ドリュー・バリモア (Skylar)
Edward Norton エドワード・ノートン (Holden)
Natalie Portman ナタリー・ポートマン (Laura)
Julia Roberts ジュリア・ロバーツ (Von)
Tim Roth ティム・ロス (Charles Ferry)

アラン・アルダ好きだなぁ。あの笑顔にベタな父親像というかまともな父親の役柄が滲み出てる。演技というか雰囲気。でも、今はヴィジュアルがすごいおじいさんになってるけど。

http://www.imdb.com/gallery/ss/0116242/Ss/0116242/1-1.jpg.html?hint=group
ドリュー・バリモアが超、美人。タイトなシャツにノーブラで乳首が。。。今、チェックすると劣化がすごいというか、11年の時の流れを感じる。32歳か。
http://ja.wikipedia.org/wiki/画像:Drew_Barrymore_by_David_Shankbone.jpg

ティム・ロスは犯罪者役で、「レザボア」を思い出させる。エドワード・ノートンの若かりし頃が映っていて今観ると意外。アメリカンヒストリーXファイト・クラブでイメージ変わったしな。本作品ではイケメンお坊ちゃん役。ホールデンっていうと、「ライ麦畑」のイメージが強過ぎるなぁ。。。