東京国際芸術祭

に行ってきたので、レビュー。

「ACT a Lady」
毛皮族江本純子が演出。かみすぎ、ふざけすぎにも思えたが、充実した舞台に仕上がっていると思う。まず、俳優が良い。語るべきは「みのすけ」である。ナイロン100℃の。素晴らしい。演出っつーか、俳優の素晴らしさじゃあるまいか。金子清文もえがった。僕は好きである。こういう感じのおふざけが。楽しめれば良い。内容は、男性「らしさ」も演出であるとか、女を演じきっているうちに女になってしまうとか、男と女の役柄が入れ替わってしまうとか、そういう感じの内容。作者来てた。

ベラージオ
演出家もロビーにいたが、これはダメだ。寝た。

「sex habits of american women」
普通におもろい。でも、65歳のおばあさんに胸ときめいて、愛してるって言う青年ってなかなかいまい。。。設定上の無理さに萎え。作者が来てた。作者と劇団員が楽しく内容を話してた。

「MEYHEM」
名作だと思う。ラストはなかなか不安定に終わるが、それが要するにアメリカの現状っつー暗喩か。どこにでもいそうな感化されやすそうな主婦が世界情勢に目覚めて、アフガンに関心を持つ。しかし、なんだろう。。。僕はこの演劇を見て、何とも言えない「皮肉」を感じた。
「世界情勢」に無知なことと「世界情勢」を敢えて無視することと世界情勢を自分の視点で理解することは異なるわけで、世界情勢に対し何か自分が動くということも、おせっかいというか、信念もないままでは、皮肉な結果をもたらしかねず、だからと言って世界を知っていながら、何もしないというのも居心地が悪く、何かしらしたいわけで、一方で、世界中どこでも毎秒誰かは紛争の犠牲者であり、そういったことに涙を流したり、そういった紛争や惨めな死の全てを悲しんでいては何も進まないし、でも、そういった中でセックスをし続けている自分たちがなんだかお気楽馬鹿みたいで、とりあえず、デモをするのだけど、結局アメリカの警察なんかに鎮圧されて、寧ろ、身近な若者ギャングの恐怖の方がリアリティなわけで。劇中人物の一人が、CNNが日々現地の真実を映してくれるという解釈をするのだが、当然だが写真も報道も結局はフィルターに通されたメッセージであって、アメリカ的判断で報道写真賞だの言ってもそれはアメリカの賞なのであって、真相は隠されてて。それに、わけもわからず、やれ紛争がいけないとか言ってもなんだか偽善臭くない?と、何かしら平和に向かって踏み出したいのだけど、結局何もできんばいという窮屈で窒息しそうなアメリカの日常とでもいうかなんというか居心地の悪さ。

演劇って素晴らしいですなー。