「カイロの紫のバラ」が素晴らしかったことについて

あけましておめでとうございます。

晦日
イトーヨーカドーで弁当箱買ったり。都内と実家を行ったり来たり。アマゾンで買った「カイロの紫のバラ」を見た。非現実的とかそんな批判は無駄である。この映画は素晴らしい。ストーリーを語るだけならただのファンタジーな映画となるけど、ミア・ファローの演技が素晴らしい。不況下のアメリカで、仕事場ではぼろくそいわれ、家庭では夫に暴力をふるわれ、唯一の現実逃避が映画鑑賞で、映画の世界に憧れているうちは現実の嫌なことを忘れられるって、その導入からして秀逸。軽くドラえもんのび太入ってる。悲惨であればあるほど、輝くものがある。最後もすごくいい。ミア・ファローが映画見る時、最初はガン見っていうんですか、これでもかってくらいに真剣に且つうっとり見ているのだけど、最後は違う。微笑みもあるけど、これから現実を生きる彼女のなんというか力強さというか、決意というかそういうものがあって、冒頭との差を際立たせている。夫の不倫を知った後に、ドアを静かに閉める姿が良い。あと、ギル・シェパード本人と会った時の素人風の受け答えも良い。とにかくミア・ファローが全てにおいて良かった。エマ役のDianne Wiestの演技もいい。売春婦役なのだけど、表情で彼女達の不安定な内面を表現している。今は、登場人物の誰もが外見変わっていますけど。映画好きな人は見て損しない。