ダニー・ボイル「サンシャイン」

邦題は2057が付く。仕事を切り上げて、豊洲ららぽーとで観てきた。普通の映画。具がいろいろ入った料亭の幕の内というか、そんな感じ。手が込んでいる、よくできている、ということを言いたい。
絵は良い。サブリミナル効果と絵の歪み方や光の屈折具合などが。炎がいっぱい。宇宙の孤独もいっぱい。死んでいくのもありがちな感じでナイス。で、誰かいるというサスペンスもありがちでナイス。太陽やら核融合やらで焼かれまくるのもあまり観る機会がないものなので良い。科学的な検証やつっこみどころをあら探ししてはいけない。何故ならいっぱいあるから。何も触れずにただ作品として観れば、上出来な弁当。
気付かなかったけど、音楽はJOHN MURPHY and UNDERWORLD。なるほど。あと脚本はアレックス・ガーランド。ビーチの人。もっとアグレッシブな内容の脚本を期待したい。皮肉に言えば、本作は「ウェルメイド」なところがある。真田広之が結構良い役である。

豊洲ららぽーとは映画が終わる頃には、店も閉まり、誰もいなかった。だだっぴろいのに、誰もいないうすら寂しさが心地よかった。映画の帰り道は寂しいくらいが良い。

ミシェル・オンフレ「反哲学教科書」
実家にあった気がしたけど、買った。まぁまぁおもろかった。こんな教科書があったら良いなぁ。紀元前と現在を等しく並べて紹介する本が少ないように思ったので。

「バルタザール・グラシアンの賢者の知恵」
箴言をまとめた本。ニーチェショーペンハウエル激賞という帯に惹かれ、パラパラ読んだ。読んどいてなんだが、こういう本とビジネス書を読む人は、つまらない人なのではないかと思う。書かれていることのみでうんうんagreeする感覚への疑念というか。