ハイナー・ミュラー「ハムレット・マシーン」

腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」が映画化されるようだ。本谷有希子、のってるなぁ。SPA!の文化堂本舗(元カルチャー大学批評学部)での彼女のリレー連載は、なかなか興味深い。少なくとも本上まなみの「へもへもカルチャー日記」よりはおもろい。声を大にして言おう。へもへもカルチャー日記はつまらない。

朝の喫茶店
先日、朝の喫茶店について、ドトールとスタバの雑感を書いた。時間がある時はスタバが多いが、チェーン店ではない喫茶店も居心地が良い。無名の小さな喫茶店。美味しい。豆が良いのだと思う。しかし、会社の人が既にそこを使っていることを知っているので朝、利用することはない。故、チェーン店に流れてしまう小市民具合。

@日暮里サニーホール。久々に楽しめた。ストーリーはない。単純に「見せ物」、ショーとしての劇である。アンダーグラウンドな感覚とでも言えば良いだろうか。

オリジナルはもっと長いものだそうで。ともあれ以下、今日観て印象にのこったこと。

先ず、始まりが遅かった。というか、最初に誰もいない舞台で5分くらい静寂。「これにて全ての演劇は終わりました。アンケートご記入の上、お気をつけてお帰り下さい。ご来場有り難うございました」というアナウンスで先ず、今までの全ての演劇が終わる。観客に混じっているさくらの人(リアルな観客だったら相当クリエイティブな人である)がパチパチパチと拍手。さくらの人、ちらほら帰る。で、5分くらい何もない。帰れという合図かな。これで2500円とられるのかな。と観客が不安になった頃、逆再生のように「ハムレット」らしき劇が始まるが、スクリーンで映画「ハムレット」が時々上映されるだけで、実際は俳優の空虚な会話や行動やカメラ映像が映される。円形の客席の周囲を自転車がひたすら疾走する。しばらくして、一見普通の男がテレビを見飽きて、バットで冷蔵庫、机、イス、テレビ、まくらを叩き壊し続ける、そして透明な四角い空間に入って、オフィーリアになる。消化器をペニスに見立てて、空間の中で精子をぶちまけると、自転車で回っている人含めた全ての俳優が中心に寄り集まってきて、舞台道具をめちゃめちゃに壊し続ける。突然、俳優は倒れてしまい、空から男の写真が無数に落ちてきて、会場はその写真で埋まる。男は自分はマシーンであると叫び続ける。やがて、女がやってきて何匹も生魚を食い散らかす。水をざばっと浴びて、他の俳優と同じく倒れる。最後に俳優が円状に観客に向き合って終わり。

最初の演出は古びた演出にも思えたが、狂い続ける男の様子が「ショー」として面白かった。歌舞伎っぽい抑揚というか、独白の仕方が狂ってて良かった。何しでかすか分からない感じがあった。

会場は想像より混んでた。ミュラーってそんな人気なん?客席が粗末だった。客席をアレンジした人や誘導のスタッフは安全性と観易さをもっと考えた方が良いと思った。二階席の足場は高齢者や子供に危ない作りとなっている。にも関わらず、スタッフが少ないのか、能力がないのか、案内も不十分だった。一階席をもっと大きくとって、座席指定でもえがったのでは、と。

その後、日暮里の漫画喫茶で「北斗の拳」を読んだ。