マハゴニー市の興亡

レパートリーシアターKAZE@東中野。どうしても観たくなり行った。途中、退屈だったが、おもろかった。反面教師的な道徳観が説教臭いが、悪くはない。反戦を書きたければ、血なまぐさい戦闘の中でひたむきに生きる母を書く、金儲け一辺倒の腐れ社会を批判したければ金儲け至上主義者達の快楽の町を描く、そんなブレヒトの批判感情が伝わってくる。現代風に言えば、ホリエモンや他のIT長者が、六本木をIT特区にして脳内快楽物質出まくりの自由な条例を作りまくり、金が最も普遍的な価値になった何でもありの町にそこにぽっと出の地方出身がどっぷりはまっちゃって遊びまくり最後は金がないことを理由に死刑にされるといった感じか。皆が欲望丸出しになると、妙につまらない、愚かで、もりあがらない感じがする。欲望が法や少しばかりの束縛で抑えられている方が達成感や目標意識があって良いのかもしれない。つまり、目的意識がややひねくれてた方が良い。どこもかしこもストレートな「動物化」したヲタばっかりだったら、つまらんだろう。恥じらいとかないぞ。マック食ってぶくぶく太っとるアメリカの女子高生みたいなのがいっぱいいたらどうする。やだな。
性欲、戦闘欲、食欲を爆発させて得られる充足感も案外虚しいもんなんだろう。自分の欲望の底を見た瞬間、醒めると思う。大金持ちでもない限り、そこまでいくとは思えないけど。
メタファーが非常に参考になる劇だ。日常も日常っぽく書けば別の意味が付与されるのだろうか。人は無意味なものにも意味を与えたがる。そして、それが意味のあるもののように信じる。
舞台は狭く、良くない。舞台が高台とその下に別れている。高い台は危ない。観客を不安にさせる。そして、装置の組み立てが悪いのか、足音もうるさい。観客は上下の視点を強いられる。これもストレスである。舞台が広ければ、もう少し俳優がダイナミックに動き回れたはずである。
役者の質は普通だが、年配が多い。年配の人が売春婦の役をやっていると(自分の母親ぐらいの人が頑張って色気を出そうとしていると)、身につまされるというか不安な気持ちに苛まれる。プロジェクターの効果がひどい。パソコンで即席で作った感じがして安っぽい。日本語を織り交ぜすぎている。映像を流せば良いってもんでもない。
帰り際、高校生の頃見に行ったBOX東中野(今のポレポレ)が思い出された。もう何観たかも覚えていないが、東中野は青春のアイコンであるなぁ。

ブルーベルベット
タイトルは「フランクのおっさん」だろう。闇の描き方と変態なおっさんの描き方は上手い。暗く、冗長なシーンが多い。でも、無駄な空間や時間が不気味さをより演出している。あと、炎のカットとかも。良くない点はいくつかある。1、ジェフリーの謎解きが早い。2、無理矢理感のあるハッピーエンドを最後に設定している。3、ヒロインの女の子がかわいくない。4、DVDの特典に入ってた映画解説者の解説がとりわけひどい。総じて、中途半端な映画だというのが感想。このフランクがもしかして、インザミソスープのフランクのモデルなのかな。

村上春樹スプートニクの恋人
正月休み読み進めたので惰性で読んでいる。春樹節炸裂。anyway、リアリティがない。太宰を読んで、これは自分だと思う勘違いな人がよくいると聞くけど、村上春樹はそういうのとは違う同化できない大きな壁がある。読み切ってから、感想を書くとしよう。。。

メガマック
味はビッグマックビッグマックをパワーアップさせただけ。マックグリドルも食ってみたい。