Martin McDonagh/”The Lieutenant of Inishmore”

WEE THOMAS@パルコ劇場。以下ネタバレ有り。

猫一匹の死で、アイルランドの孤島でアイルランド独立解放組織のチンピラが殺し合いという話。位置付け的にはブラックコメディというところか。展開が予測不能でなかなか楽しめる。

結構、ぐろい演出。グロいと言えばグロいが、リアルと言えばリアル。しだいに慣れる。拳銃がパンパンなって、どんどん銃殺、血がぶしゃっと出て、死体が切り刻まれたり、内蔵を取り出したりしている。暗幕後場面が切り替わって、死体が転がって切り刻まれているシーンから始まるのは驚く。そのインパクトに、斬新さも感じる。
長塚圭史も苦労したと言っているように猫の手懐け方は評価したい。猫の気まぐれを考慮して、良い猫を用意したのだろう。本作においての核であるから、この辺は地味だが重要だろう。
木村祐一は、冒頭からヘタな演技してるなぁと思ったが、終盤にかかると慣れてきた。でも、なんというか、テレビの印象をあの場に引きずっている感じがあって、残念だ。声も、もう少し、演劇的なはっきりした発声であったら良かったと思う。堀部圭亮は久々に見た。悪役だが、良い演技をしていた。
あと、エンド。必ずしもあれでなくても良かったかなぁと。ああ終わらせると、マレードやジェイムズがどうなっちゃったのか気になる。終幕が「一件落着ですな」と安定しないわけで、ドリフのような「チャーチャーチャチャー」(オチ)的な感じもなく、やり逃げ感が残る。あと、IRAやINLAのことも知っているとおもろいと思う。

現在、B'wayのライシアム劇場でもやっているそうだ。コンテンポラリーに感じつつ、この作家は今後も取り上げられていく気がする。ピローマンといい、日本でもコンスタントに上演が続いているのでチェックしたい。

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白4GB。カラーは良いね。

シザーハンズ
http://blog.eplus.co.jp/mbsh
ミュージカル化されることはTim Burton好きとして嬉しい。そこで、童話的なものを現実にシフトさせていくTim Burtonの秀逸な部分は省略してほしくない。訪問販売「リボンレディーでーす」のおばはんが営業とれなくて、しょうがねぇ行ってみるかと街の人間から不気味がられている街外れの古屋敷に向かうという冒頭の導入とか、何気ないところがええよ。Burtonてんてーの作品は。