お見舞い

月曜
仕事でいろいろ驚いた。定時で帰宅。スーパーで買い物中に、見慣れない番号からかかってきて、出たらマンション経営の勧誘電話。レジで支払いしながら聞いた。若い女性だった。

世の中って奥深い。そもそも勧誘している当人は、どう思っているんだろうか。自分の仕事を。仮に、売るんだ、と信じてやっているとしよう。或いは飛び込み営業が好きな女性だとしよう。はたまた、彼女達の仕事はあくまで勧誘で、美人局的な存在だとしよう。それでも、どこぞの馬の骨のケータイにいきなりかけて、2000万でマンション経営したら絶対儲かるから説明会に来いなんて見込みの薄い勧誘を1日何百回、何千回したら、その仕事は報われるのだろう。そもそもあなたはどういう理由で、何を目的に、どんな因果からその仕事をしているのでしょうか。先ずは、どこかの名簿からケータイ番号を入手するのだろう。その情報から、この人は2000万払いそうだと思って電話するのか。或いは騙されそうだと思って電話するのか。世の中奥深いと感じるのは、どういうバックグラウンドがあるにせよそういう会社や組織にも人はいて、盲目的または情熱的に仕事している人もいて、それでも地球は回っているということ。彼女の印象的だった一言。「経済のショック、あの、リ、リーマンショックもありました。日本でも政治ショック、いえ、政権交代がありました。皆さん、将来の不安からマンション経営を始めている人が増えているんですよ」

前半言えてねぇし。それでも言う必要があるのかな。なんとなく彼女の仕事への姿勢が分かった気がした。帰宅して、スパークリングワインをあけた。グラスにぶくぶく泡立っているのを眺めて、椅子に座った。音楽を聴きながら、ふと、彼女は今も電話しているのかなぁと思った。

火曜
この日も仕事で驚いた。貨物保険の講義があって、保険屋さんって大変だなぁと思った。なんだか、生きること自体がリスクに思えてくる。究極的には当人がリスクと思ったら、リスクというか、観念的に全てがリスク。CIFとかFOBとか今更な内容が一番勉強になった。定時で帰宅。秋だからか、或いは雨だからか知らない、会社帰りに喫茶店で一人でくつろぐ女子が増えた気がする。ぼーっとしてると、囲まれる。君達、ラブプラスの音量上げられないでそわそわしている僕の身にもなって欲しい。

10km程離れた病院に母が入院しているので、お見舞いに行った。