劇団 本谷有希子 『偏路』

紀伊国屋ホール。おもろかったー。痛いをつきぬけて、グロい。青春ど真ん中過ぎて、グロテスク。コンプレックスの表象やくだらない日常への嫌悪感と偏見、同時に実は自分が最強にくだらないと思われている偏見とかを非常に高いレベルで表現している。本当に才能がある人だ。キーワードは、都市、田舎、役者の夢。これ観て、お年玉の心配とかしてせつなくなる舞台関係者多数だろう。彼女の劇は熱過ぎて、なんか全部俺の話に思えてくる。なんという太宰効果っていうか。地下鉄で台本読みふけってしまった。都市と田舎なぁ。。。上京って、若者にとっては一番の「語りたい」ドラマなんだろうな。役者になりたい夢ってアイドルになりたい夢に比べて実にややこしいと思う。アイドルの夢は外見的なところでの評価だろうが、演技の評価ってややこしいし(蜷川に認められればそれでええの?的な)、アイドルも時が過ぎればろくでもねぇババァになりうるわけで、有効期限がアイドルの夢を無理矢理に諦めさせるけれども、役者の夢ってその有効期限が曖昧だしな。
所々、若月タソの甘えや父の甘やかしを感じた。「仕送り=愛」的な。薄っぺらさって何なんだろうか。俺もそうとう薄っぺらいが。後々書きたいと思います。

観劇後、まともに立っていられない感じでぼーっとしてしまった。小川町で夕飯、秋葉原まで移動して、ファミレスでコーヒーを飲んだ。コーヒー飲んだまま考え込んでしまった。こういうのはあまりない。それくらい衝撃的だったのだ。コーヒーがおいしかった。スケジュール整理をした。